タイでサル調査!研究奮闘記 -はじまり-

タイサル!の挿絵を担当します

タイ王国でベニガオザルの研究をしている豊田博士のコラム
「タイでサル調査!研究奮闘記」略して「タイサル!」の挿絵を2021年4月より担当することになりました。

みなさんは、研究者の舞台裏を知っていますか?
アカデミックな世界とは縁遠い私からすると、研究者は研究室で難しい実験や計算をしているイメージです。絵にするなら白衣とビーカーまたはスーパーコンピュータでしょうか。

しかし、野生動物の研究は想像よりもずっとハードワークでサバイバル!難しい実験や計算の前に、まずは研究に必要なデータを研究者自ら命がけで収集してくる事から始まります。

命がけって大げさ?
野生動物が暮らす場所は人間にとって過ごしやすい場所とは限りません。インフラ整備がままならない環境に数週間~数か月滞在し、毎日朝から日暮れまで調査します。
調査期間中の体調管理は自己責任、熱中症や天気急変への備え、国によっては政治情勢が影響することも。もちろん感染症対策も怠ってはなりません自然界には未知のウィルスがいっぱいです。研究のことだけを考えていたら生きて帰れません。

そしてデータ収集も大事です。これが無いとやはり帰れない…
調査地に行けば欲しいデータがすぐに取れるわけではありません。例えば、群れの中にいる1個体の行動記録が欲しいとき限られた期間内にどうすれば遂行できるでしょうか。素早い個体識別能力と重い記録用機材を担ぎながら追跡する体力が必要です。

そのためには動物の行動や生態を常に細かく観察し理解した上で予測できなくてはなりません。研究者は”脳力”だけじゃなく、体力と精神力・忍耐力も必須なんです。予測が外れた時の回復力も大事かもしれません。
命がけでデータ収集できても、それが成果になるかはまた別の話…。アカデミックな世界は本当にスゴイ。

普段なかなか知ることができない研究者の舞台裏を誰でも無料で読めるnoteにて週一更新(イラスト掲載は不定期)の予定です。イラストの他に素敵な写真も沢山ありますので、是非ご覧ください!

豊田博士は400頭近いサルの個体識別ができるそうです。
「AIを使わずに?どうやって?」

豊田博士の回答

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